コラム
タイル職人になるにはどうすればいい? タイル職人の仕事も紹介
2021/09/28コラム
埼玉県川口市でタイル工事を専門に行っている田中タイル工業です。創業は1965年で、55年以上の社歴があります。
タイルと聞くとどのようなものを思い浮かべるでしょうか。身近なものでは、お風呂場や玄関などに用いられています。一般住宅に加えて、タイルはビルやマンションのような大規模な建物にも多く使用されています。大規模な建物の場合、修繕などももちろん大規模になるため、多くのタイル職人が必要となります。このようにタイル職人は需要のあるお仕事なのですが、現状としては職人が足りていないということになっています。もし、あなたがタイル職人になりたいと考えているのであれば今がチャンスです!
とはいえ、タイル職人になるためにどうすればいいのかなんてわからない!という方も多いでしょう。この記事ではタイル職人になるためにはどうすればいいのか、タイル職人が実際にどのような仕事をしているのかということについて紹介します!
タイル職人になるには?
タイル職人が主に行う仕事の一つであるタイルの張替えは、ほんの少しの誤差によって全体のバランスが崩れる恐れがあるため、タイル職人は一つ一つのタイルをしっかり張ることのできる正確性と几帳面さを鍛えることが必要になります。
裏を返せば、タイル職人になるために特別な資格や学歴は一切必要ありません。タイル職人になるまでの過程は、タイル工事を請け負う会社に就職し、そこの指導で技術を身に着けていくというものが一般的なものなのです。
また、現在は煉瓦・タイル・ブロック工事業の就業者数は18,533人となっており、人手不足が進行しています。タイル職人の数はもっと少ないと考えることができるでしょう。
タイル職人ってどんな仕事?
タイル職人と聞いて一般の人がイメージするのは、新築の戸建てやリフォームなどでタイルを張る人でしょう。その通り、建物の外壁や床、水回りなどのタイルを施工したり、剥がして張り直す補修などが主な仕事になります。
その中でも当社では、大規模修繕工事専門のタイル工事を担っています。大規模修繕工事とはマンションやオフィスビル、商業施設などの建物で数年単位に行う大規模な修繕工事です。主に外観や床面のタイルを剥がして張り直したり、ひび割れを直すといったことが業務となります。
タイルの補修が必要な理由は、建物の安全性を確保したり、美観を維持するためです。特に外壁タイルは雨や風、紫外線などの影響で経年劣化が起こり、そのまま放置するとやがてタイルが剥がれて落下してしまうのです。事故に至らなくても、破損したタイルをそのままにしておくと、内部に雨が侵入してしまい建物の劣化を早めてしまいます。そのため適切なタイミングで補修を行ったり、状況によっては張り直すことが必要なのです。
外壁工事におけるタイル職人としての作業は、次のような流れになります。
①目視チェック…外壁を見ながらタイルが浮いている箇所や破損箇所を見つけます。
②打診チェック…打診棒と呼ばれる棒でタイルを軽く叩いて、浮いている箇所など補修が必要な箇所を見つけます。
③下地補修…タイルを剥がすと接着率が悪くなるため、モルタルをすり込むなどして下地を整えます。
④タイル補修…浮いている箇所は接着剤の注入を行い、破損がある場合は主に張り替えを行います。
⑤目地補修…タイルの間にモルタルやシーリングなどの充填材を埋めて目地を補修して完了となります。
タイル職人になるには、学歴や資格などは必要ありません。つまり誰でもなれるチャンスがあるのです。
仕事内容について詳しく知りたい方は、こちらのページもご覧ください。
「タイル張り技能士」って何?
「タイル張り技能士」とは、技能検定制度による国家試験の一つで、この制度に認定されることでタイル張りの施工に必要な工法やスキルを持ち合わせていると認められます。資格は1級と2級があり、どちらも実務経験が必要です。具体的な実務経験と試験内容は以下のようになります。
・1級
受験資格…7年以上の実務経験、または2級合格後2年以上の実務経験が必要。
試験内容…3時間内で壁及び床の一部と仮定された下地に、タイル張りを行う。ただし、下地ブロック積み及びれんが積み下地は、受験者が製作する。
・2級
受験資格…2年以上の実務経験が必要。
試験内容…2時間30分内で壁の一部と仮定された下地に、タイル張りを行う。ただし、れんが積み下地は、受験者が製作する。
なお、1級も2級も学科の試験を行うことになっています。学科試験で問われるものは
・施工法
・材料
・意匠図案
・建築構造
・製図
・関係法規
・安全衛生
です。
1級の合格率は24%(令和2年度)で、高いスキルを保有していることが必要になりますが、最短4年の実務経験で、1級の受験資格が得られるなどの魅力があります。
資格保有者は現場でその知識と技術を遺憾なく発揮できることに加え、重要な役割を任せられることも多くなります。特に大きな力になるのが転職時です。資格保有者は技術力が認められていることになり、転職の際には有利になります。
また独立するときにも有利です。建設業許可を得るときに5つの要件がありますが、そのうち専任技術者が必要になるためです。この専任技術者は国家資格者であれば要件を満たすことになるため、国家資格の「タイル張り技能士」を保有していることで建設業許可を得やすくなるのです。
他にもたくさん、タイル職人が持つべき資格
前述したように、タイル職人になるには学歴も資格も必要ありません。当社のようにタイル工事を施工する企業で働いて、現場で技術を身につけていけばタイル職人と呼ばれるようになります。
ただし、現場で作業する上で持っていると役立つ資格があります。弊社では資格取得をサポートする体制を築いており、特に下記の5つを推奨しています。
・石綿作業主任者
建築物や工作物などには石綿を使っているものが多く、修繕を行うには必須の資格です。石綿の有害性を認識し、保護具の使用、粉塵の発散を抑制するための措置などについて知識を身につけておく必要があるからです。
この石綿を取り扱うためには、「石綿取扱作業従事者特別教育」または「石綿作業主任者技能講習」を修了する必要があります。「石綿作業主任者技能講習」は合計11時間の講習で、2日間の日程になります。弊社には専属協力業者を含む、4人の「石綿作業主任者」がおります。
・有機溶剤作業主任者
物質を溶かすときに用いるアルコールやベンゼン、ガソリンなどの有機溶剤は誤った使い方をすると、有毒ガスを発生させることがあります。そのため有機溶剤を取り扱う場合には「有機溶剤作業主任者」がいなければなりません。
資格を取得するには、修了試験を含め2日間で13時間の講習を受講する必要があります。弊社には専属協力業者を含む、2人の「有機溶剤作業主任者」がおります。
・研削砥石特別教育
研削砥石とは金属などを研削加工するために必要な工具で、タイルを切断したり加工する際にも用います。安全に作業を行うために講習を受ける必要があり、特別教育を受けないで作業をすると罰則もあります。
「研削砥石特別教育」には2つの種類があり、「自由研削砥石特別教育」は6時間の講習、「機械研削砥石特別教育」は10時間の講習を受ける必要があります。弊社には専属協力業者を含む、4人の有機溶剤作業主任者がおります。
・ゴンドラ取扱特別教育
ゴンドラは高所における作業で用いられる昇降装置です。このゴンドラに関する知識や関連法令、関連する電気の知識などを学ぶのが「ゴンドラ取扱特別教育」です。
講習内容は5時間の学科に加えて、4時間の実技教育です。弊社では専属協力業者を含む7人が、「ゴンドラ取扱特別教育」を受けています。
・職長・安全衛生責任者教育
労働安全衛生法では、現場で指揮する職長などに安全衛生教育を行うことが規定されており、一方、50人以上の混在作業現場では統括安全衛生管理の関係請負人側の責任者として安全衛生責任者が重要な役割を担っています。
通常、職長が安全衛生責任者に選任されることが多いため、厚生労働省が「職長教育」と「安全衛生責任者教育」を統合した「職長・安全衛生責任者教育」を実施しています。講習は、2日間で合計14時間あります。弊社には専属協力業者を含む、5人の「職長安全衛生責任者」がおります。
資格を持っていないとタイル職人になれない訳ではありません。しかし上記のような資格を保有していると、現場で任される役割が増えますし、何よりも安全に作業をすることができます。スキルアップのためにもぜひ資格取得を目指して欲しいと思っています。
あなたも田中タイル工業で働きませんか?
弊社は今回紹介した「タイル張り技能士」のほか、様々な資格取得のサポートを手厚く行っているなど、「手に職付けたい」、「職人として安定した仕事をしたい」と考える方にピッタリの職場環境を提供しております。
さらに、弊社では民間マンションや福祉施設、商業施設など、毎年多くの現場で大規模修繕工事を行っています。この3年間の実績は合計84棟。現場が途切れないので、安定して働くことができます。
給料制度も、他社とは違い「日給」「月給」「完全給料制」の3つで揃えており、希望の制度から選ぶことができます。通常の勤務時間は8:30~17:30で、直行・直帰も可能。もちろんGWや夏季、年末年始などの休暇もあり、充実した生活を過ごすことができます。
充実した生活の保障されている弊社で私たちと一緒に仕事をすることで、人材不足の進むタイル業界を活気づけてみませんか?
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