コラム

マンションの大規模修繕、知っておきたいタイル補修のあれこれ

2022/03/04コラム

埼玉県川口市でタイル工事を専門に行っている田中タイル工業です。創業は1965年、55年以上の社歴があります。

今回は、タイル屋の選び方をはじめとして、タイル補修に関するさまざまなことを紹介していきます。タイル補修を検討しているオーナー様、管理会社の担当者様はぜひ最後までお読みください。

外壁補修(タイル補修)が必要な理由とは?

タイルの補修は、建物の安全性を確保することはもちろん、見た目などの景観をきれいな状態で維持するためにも大切な作業です。パッと見では問題ないように感じても、思わぬ箇所で劣化や内部のダメージは進んでいきます。

安全性の確保

外壁がタイルの場合、劣化することでタイルが剥がれやすくなるという特徴があります。つまり、補修工事を行わないまま劣化したタイルを放置しておくと、剥がれ落ちて落下する危険性が生じます。高所のタイルが落下してしまうと、近くにいる歩行者に当たってしまうなどの大事故も想定できます。

他にも、タイルが剥がれてしまった状態で放置をしてしまうと内部の雨漏りなどにつながる恐れもあります。外観だけでなく、建物の内部を長持ちさせるためにもしっかり補修を行いましょう。

景観の問題

建物の外観であるタイルが割れていたり剥がれ落ちた状態にしておくと、当然ですが、安全性だけでなく見た目も損なわれてしまいます。

入居者にとっては実際の年数よりも、建物の古さを感じてしまい、悪い印象を与えてしまうため入居率の問題にもつながってしまいます。

清潔感を保ち、きれいな外観を保つことは非常に大切なことです。

 

どんな時に補修が必要?

タイルが1つだけ剥がれた・割れたからといって早急に補修が必要なのでしょうか?そもそも、タイル張りのマンションなどでは、どのタイミングで補修が必要となるのでしょうか?

マンションなどの建物に対する大規模修繕は、「必ずこのタイミングで行いましょう」という規定はありません。ですが、おおよその目安はあるのでここではその点について解説していきます。

建築基準法に定められている打診調査について

建築基準法第8条第1項によると、「建築物の所有者、管理者又は占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない」といった項目が定められています。

さらに、平成20年4月から建築基準法の一部が改正されたことで、定期報告制度の調査、検査基準などが厳しくなりました。

タイル張り・モルタル仕上げのマンションは、建物の竣工や改修から10年を経ている場合、3年以内に外壁の「全面打診調査」を実施しなければいけないと定められました。先ほどお伝えした様に、タイルなどの外壁落下による事故を防止するためです。

ちなみに、外壁の全面打診調査を行うためには足場を組む必要があります。しかしコストがかかるので全面打診調査を実施する際に、同じく足場が必要な大規模修繕工事を同時に行うことで、余計な出費を抑えることができるでしょう。

足場の件も含めて、12年ごとに大規模修繕工事を行うという考えが一般的といえるでしょう。

大規模修繕を重ねるごとに補修する箇所も変わってくる

大規模修繕工事を行った後、次の大規模修繕工事が行われるのは竣工してから24年後に行う計算になります。2回目に行われる大規模修繕は、最初の大規模修繕と比べると建物の劣化度合いが異なるため、内容も変わってきます。

1回目の大規模修繕では主に建物の外部を中心に行い、2回目は建物内部の付属的な部位やパーツの改修も含め、3回目は建物内部の主要な設備や部材の更新などとやるべきことが回数を重ねるごとに加わります。

また、「エネルギーのコストカットを目的」とする場合や、「地震に強く」などといった、時代に合わせた工事が求められることもあります。結果、回を追うごとにコストが増大していくことは避けられません。

 

外壁補修工事の流れ

タイル職人の作業

大規模修繕においては、主に

  • 打診チェック
  • 下地補修
  • タイル補修
  • 目地補修

の流れで行われます。

打診チェック

先ほどお伝えした打診調査のことを指します。外壁のタイルを直接叩いてその音によって状況を判断します。例えば、軽い高音がする場合は補修が必要なサインです。

補修が必要な箇所をしっかりと見極めるためには、この打診チェックが不可欠です。

下地補修

いきなりタイルを張り直すことはできないので、まずは下地を補修する作業を行います。あまりに浮いていたり割れているタイルの箇所が多かったり範囲が広い場合は、一度剥がして張り替えることもします。

一度タイルを剥がしてしまうと、接着率が悪くなってしまうため、モルタルを刷り込んで下地を整えていく作業です。

タイル補修

タイルの補修方法には2種類あり、「接着剤を注入する」または「タイルを張り替える」といった方法がとられます。

軽微な劣化の場合は、接着剤の注入による補修を行います。専用ドリルで目地やタイルに穴をあけて、接着剤となる樹脂を流し込んでいきます。広範囲にわたってタイルが破損している場合や、悪い状況が見られる場合は、張り替える必要があります。

タイルそのものを取り替えることになるため、新しい部材を準備しなければいけません。張り替え補修では、タイルの用意に時間がかかってしまいます。張り替え補修が必要となる場合は、なるべく早く専門業者にタイルの必要数の確認や発注を依頼しておきましょう。

目地補修

接着剤の注入や張り替え作業が終わったら、タイル同士の間にある目地を補修していきます。目地にはタイルや建物のクッション材になる役割や、建物への浸水を防ぐ役割を持っています。

目地にもタイルと同様のひび割れや収縮などが経年劣化によって発生します。目地の劣化をそのまま放置すると、雨漏りにつながるため適切な補修が必要です。

目地はモルタルやシーリングといった充填剤で埋めれば修繕は完了となります。

その他、田中タイル工業の仕事内容について、詳しくはこちらをご覧ください。

打診調査

タイル工事

下地補修工事

 

失敗しないタイル屋の選び方とは?

ここでは、タイル屋を選ぶ上で失敗しないポイントをまとめておきました。参考にしてください。

  • 品質とスピードが伴わない会社(早いけど雑、丁寧な仕事だけど納期に間に合わないなどのケース)
  • 職長がしっかりしているかどうか(職長がしっかりしていないと問題が起きる可能性が高く、工期に間に合わないこともある)
  • 経験値が少ない会社(経験値がないとと予測できないことがあります)
  • しっかりとコミュニケーションが取れるかどうか
  • 適切な従業員の人数。多すぎず少なすぎずがポイント
  • 大規模修繕で大事なのは、書類が揃う会社(安全書類、資格、建設業許可、アスベスト、フルハーネスなど)
  • タイル屋と仕事をしたことがある会社に聞いてみるのも良いです

 

 

大規模修繕なら田中タイル工業にお任せください

適切な施工のご提案には、調査をしっかり行うことが必要不可欠です。調査を行い修繕が必要な箇所を正確に把握し、無駄のない施工計画をお客様にご提案いたします。タイル張り替え、エポキシ樹脂注入、小さなひび割れから鉄筋爆裂まで、幅広い工事に対応しているからこそ適切な調査と対策を行うことが可能です。施工後は検査を行い、お客様のご要望に最後まで丁寧にお答えします。

田中タイル工業の調査力と安定した修繕技術を支えているのが、多くの現場で経験を積んできたベテラン職人たちです。お客様からは、「誰が来ても安心感のある現場」とのお声をいただいています。さまざまな現場での経験から、あらゆる修繕工事に対応し、適切なご提案、素早く丁寧な作業クオリティをご提供いたします。正しい知識と豊富な経験に基づき、お客様の理想を現実の形にします。

大規模修繕に関して、お困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。

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